ロタウイルスワクチン接種


これまでは任意接種(自己負担金が発生)のワクチンでしたが、2020年10月よりロタウイルスワクチンが定期接種化となりました。
定期接種は、2020年8月生まれ以降のお子さんが対象になります。
当クリニックでも接種可能です。ご予約お願い致します。

 

ロタウイルスとは

 

ロタウイルスに感染すると、約2日の潜伏期を経て、主に乳幼児に4~5日続く強い嘔吐・下痢症状をもたらします。
白い下痢便が特徴的です。激しい水様下痢が続き、嘔吐も伴うため、乳幼児は脱水症状を引き起こしやすく、
重症化すると入院治療が必要になることもあります。
感染力が非常に強く、乳幼児のうちにほとんどの子どもが感染します。
ロタウイルスには多種の型があり、1回の感染でできるのはその「かかった型」に対する免疫だけですので、
その後もロタウイルス感染を繰り返す可能性があります。
初めてロタウイルスに感染した時は特に重症化しやすく、まれに脳や腎臓に影響をおよぼす危険性があります。



ロタウイルスワクチンとは

 

• ロタウイルス胃腸炎の予防ワクチンで、ロタウイルスの病原性を弱めて増殖させ、精製してからシロップ状にした飲むワクチンです。
• 4週以上の間隔で2~3回接種することで重症のロタウイルス胃腸炎をほぼ100%予防できます

 

ワクチンは2種類あり、接種回数が異なります。予防効果や安全性に差はありません。
特別な事情がない限り、途中で種類の変更はできませんので、最初に接種したワクチンを2回目以降も接種します。

 


製品名 ロタリックス ロタテック
対象年齢 6週0日後から24週0日まで 6週0日後から32週0日まで
接種可能期間
★初回接種時期注意★
1回目 6週~20週0日
2回目   ~24週0日
1回目 6週~24週0日
2回目   ~28週0日
3回目   ~32週0日
接種回数 2回 (4週間以上の間隔をおいて)
3回 (4週間以上の間隔をおいて)
接種量 1回の接種 1.5ml 1回の接種 2ml
特徴 1価のワクチン
2回飲むことで免疫がより確実になる
5価の型への交差免疫も獲得される
5価のワクチン
3回飲むことで、免疫がより確実になる
メリット 接種回数が少ないので、スケジュールを組みやすい 32週まで接種することができる
デメリット 接種期間が24週と短い 1回接種量が多い
接種回数は1回多い
  *交差免疫 ワクチンに含まれているウイルスに対する免疫を獲得することで、タイプの似ているほかのウイルスにも防御反応を示すこと

★初回接種時期注意★  14週6日までに接種することが望ましい。
            (初回が15週を超えた方は、特に腸重積 の発症について注意を要する。)




ロタウイルスワクチンは、他のワクチンとの同時接種も可能です。
ワクチン接種期間が短いため、初回接種は生後2か月にヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンなどとの同時接種をおすすめします。




ロタウイルスワクチン接種後の注意点



• 通常の副反応として、ぐずり、下痢などみられることがありますが、数日で軽快します。
• 注意すべき副反応として、まれに腸重積を起こすことがあります。


 一般に腸重積は乳児期後期に起こりやすい病気です。
 初回接種後1週間以内にわずかに腸重積のリスクが増加することが分かっています。
 初回接種は、腸重積の発生しやすい時期を避け、15週未満で接種することが推奨されています。
 ワクチン接種後、腸重積の発症リスクが増加する可能性があるとされています。
 次のような症状が見られたときは、すぐ医師の診察を受けてください。
   (初回接種後1カ月、特に7日間に多いのでご注意ください)

  ・ぐったりする
  ・泣きと不機嫌を繰り返す
  ・嘔吐を繰り返す
  ・いちごゼリー状の血便

 


ロタウイルスについてもっと詳しく知りたい方は、こちらのサイトへ↓↓↓