慢性咳嗽の原因疾患について
慢性咳嗽の原因疾患には気管支喘息、咳喘息、後鼻漏、副鼻腔気管支症候群(気管支拡張症、副鼻腔炎)、胃食道逆流症、
肺炎(マイコプラズマやクラミジア気管支炎・肺炎)、心因性咳嗽、薬の副作用によるものなど多岐に及んでいます。
気管支喘息は、慢性的な炎症で気道が狭くなり、咳や息苦しさを繰り返す病気です。
『小児喘息』という言葉の印象が強く、子どもの頃に発症する病気と思われがちですが、
喘息は、大人になってからでも発症します。
咳喘息は、「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった呼吸困難がなく、痰を伴わない咳が続く病気です。
普通の咳止めでは効果がなく、吸入ステロイドや気管支拡張薬が有効とされています。
咳を唯一の症状とする喘息の亜型と考えられおり、一部は気管支喘息に移行するとも考えられています。
早期に診断し、治療をすることが大切です。
・熱はないのに、咳だけ続く
・気候の変化や気温差で咳き込む
・寝ついた時や明け方に咳が出て目が覚めてしまう
・冷たい空気を吸った時や激しい運動をした後に咳き込む
・会話を始めると咳が出る
上記の症状に心当たりがあれば、気管支喘息、咳喘息に注意が必要です。
当クリニックでは、10秒ほど息を吐くだけの簡単な喘息、咳喘息などの診断に役立つ検査機器を導入しました。
検査結果もすぐにわかりますので、咳でお悩みの方は一度ご相談下さい。
呼気NO検査とは
呼気中のNO(一酸化窒素)の濃度を測定する検査です。
気管支喘息をはじめとするアレルギー性の咳嗽の患者さんは、気道の好酸球性炎症によってNOの産生が亢進しているので、
呼気中のNO濃度を測定することにより気道の好酸球性炎症の存在や程度を評価することが可能です。
呼気NO検査の活用法
・喘息かそれ以外の病気なのかを判別します
・気道の炎症の程度を見極め、治療薬投与の増減を行い、効率的な治療が期待できます
検査方法
大きく息を吸い込んだあと、アダプターをくわえ、一定の強さで10~12秒ほど息を吐き続けます。
息を吹き込み後、即座に結果が表示されます。
一定の強さで息を吹いていると、検査機器の画面下にある透明のフロー内に浮き上がるボールが帯の中で安定して浮き続けます。
「検査」ということで身構えることなく、ゲーム感覚でリラックスして行うことができます。